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キヨヒデガラス工房では「手磨き」と言う伝統的な技法も大切にしています。切子とは回転する砥石やダイヤモンドホイールなどを用いて硝子に紋様を加工して行く技法の事です。 切子した所は曇りガラスのように白くなってしまいます。そこを透明にするには磨く工程が必要になる訳ですが、現在では薬品に浸けて磨く「酸磨き」という技法が主流になりつつあります。 「酸磨き」では専門の職人さんに委託するので江戸切子職人が磨く手間が省ける分、切子加工に集中して時間を割く事ができます。なおかつ手磨きでは表現出来ないような紋様を表現する事が可能になる技法です。 一方「手磨き」は切子した所を2本づつなぞって磨いて行くので非常に効率は悪く、見た目以上に手間がかかります。安定して磨きが出来るようになるまで時間もかかり、また表現出来る紋様も限られてしまいます。 キヨヒデは弟子入りしてから現在まで、主に「手磨き」で仕事をしてきました。職人歴の半分は磨きに費やして来た技法です。 この効率の悪い技法をこれからも大切にしたい。ですが一般の方に理解して頂くのは難しい。その思いから対照的な酸磨きの商品を自社で扱い、 酸磨きだから出来る表現の幅の広さと、効率は悪いが、手磨きならではの良さ、両方見て頂きお客様に技法の多様性を理解して頂いた上で好みを選んでいただく。 その時、手磨きの拘りを理解納得して頂けた時初めて拘りが生きてくるとおもっております。
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